名古屋での待機児童がゼロになったことが、
発表されました。
名古屋は2011年・2012年とワースト1位だったのですが、
2013年にはそれまで1,000人を超えていた数字を280人にまで
落としました。
一体どのような手法で、改善したのでしょうか?
2014年の待機児童のランキングと合わせて調べてみました!
ワーストがきっかけで、奮起
名古屋市が待機児童の全国ワースト1位になったのは2011年で、
その人数は1,275人。
これは全国的に見ても突出して、
かなり悪い数字でした。
そこで名古屋市は、民間保育所の補助対象を広げ、
事業者の公募も開始。民間保育所の整備を徹底的に推進しました。
また、市内の全ての区に「保育案内人」を配置し、
希望先に入所できない場合に代替候補を探すなど、
手の行き届いたサービスの提供を始めました。
そのことが功を奏し、今回の待機児童ゼロにつながったようです。
2014年 待機児童数 全国ランキング ワースト5
現在の待機児童に関して、
厚生労働省の発表しているデータの最新版は
下記で見ることが出来ます。
http://www.mhlw.go.jp/stf/houdou/0000042049.html
こちらのデータは2014年3月に発表され、
データの日付けとしては2013年の10月1日付けの数字までが記載されています。
そのデータの中から、ワースト5を抜粋してみました。
2位:福岡県 福岡市 1,046人
3位:広島県 広島市 951人
4位:東京都 世田谷区 832人
5位:北海道 札幌市 824人
※データは2013年10月1日付
いかがでしょうか?
首都圏でひどい状況が集中しているかと思いきや、
2位はなんと福岡県。
地方でも深刻な現状を抱えているようです。
しかし、少子化も叫ばれる中で、
どうして待機児童の問題は解決を見せないのでしょうか?
待機児童が減らない理由
待機児童数が増え続ける理由にはいくつかの
要因があります。
不景気による影響でサラリーマンの
平均年収は徐々に減ってきています。
そのこともあって、家庭の生計を支えるために、
夫婦共働きが当たり前のような雰囲気になりつつあります。
当然、子供がいる場合は、日中の働いている時間に
保育所等に面倒を見てもらわなければいけません。
そうしたニーズが急速に高まっているのに対して、
受け入れ体制が整っていないということが、
一つの要因としてあげられています。
また、以前に比べ女性が出産後も会社に復帰するという、
ケースが多く見られるようになりました。
男が仕事、女は家庭などという時代はとうに過ぎ去り、
女性でもやりがいのある仕事を求める方や、
キャリアを積むことに魅力を感じる方が増えています。
そういった方が出産後に仕事の復帰を考えるのは、
必然的な話です。
こちらもそういった時代の流れに、
体制がついていけていない例です。
そして少子化にも関わらず待機児童が増えるのは、
都市部に人口が流入しているという傾向によるものです。
何故ならば、待機児童がゼロの県も存在するからです。
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つまり何が起きているかというと、
大都市に子供を抱えているような若年層が流入し続けており、
地方は待機児童がゼロになるだけでなく、過疎化が進んでいます。
さらに、その需要に目をつけてマンションがどんどん設立されるために、
その流れに一向に歯止めが効かない状況です。
そしてここでもそのスピードが早いため、
受給のバランスが崩れているのです。
上記の要因ゆえに、主要都市を中心として、
待機児童が増えているという事になります。
状況を何かに例えるとすれば、
普通列車とグリーン車で分かれている電車の中で、
全員がグリーン車に乗ろうとして人があぶれ、
普通列車は空席が目立っているという状態です。
確かに小さな子どもを育てながら、
就職もしやすいのは圧倒的に大都市ですよね。
ここまで考察をしてみると、なかなか問題が根深く、
この課題に対しての解決策を講じるにも時間がかかりそうです。